眼瞼けいれん・片側顔面けいれんについて
まぶしくて目が明けていられない。片側の顔面がピクピクする… それは、年のせい、疲れているだけと、思い込んでいませんか? このような症状が続く場合、治療が必要な病気が隠れているかもしれません。
特に中高年の女性に多く見られ、放っておいても自然に治る病気ではありません。まずはお気軽にご相談ください。
こんな症状はありませんか?
- 光がまぶしい
- 目が乾く感じがする
- 目を開けているのがつらい
- 意志とは関係なく目をつぶってしまう
- 瞬きの回数が増えた
- 以前のような自然な瞬きができない
- 目薬ではなかなか改善しない
- 目や目の周囲に違和感がある
- 口元がピクピクする
- 片目だけつぶってしまう
眼瞼けいれんと片側顔面けいれん
どちらも中高年の女性に多く見られます。
眼瞼けいれんとは…
何らかの原因で神経が障害され、脳からの正しい指令が伝わらず、目の周りの筋肉がけいれんを起こす病気を「眼瞼けいれん」といいます。
片側顔面けいれんとは…
顔の筋肉を支配する顔面神経が何らかの原因で障害され、自分の意志とは関係なく目の周り、口、ほほ、あごの筋肉が動き、けいれんを起こす病気を「片側顔面けいれん」といいます。ほとんどの場合、左右どちらか片方で起こります。
治療について
どちらも、症状はゆっくり進行しますが、放っておいて自然に治る病気ではありません。眼瞼けいれんは進行すると、瞬きの回数が増え、うまくまぶたが明けられなくなることもあります。
基本的には対症療法になります。
内服治療
漢方薬や抗けいれん薬を処方します。注射の治療までは…とためらわれる場合、内服で様子を見ることがあります。
ボツリヌス療法
眼周囲の皮膚にボツリヌス毒素Aを製剤にしたものを少量注射して、けいれんの原因となる神経の働きを抑え、筋肉の緊張を和らげる治療になります。効果は2、3日から2週間ほどで現れ、2~4か月持続します。その後は、患者さまのご希望や症状に応じて追加の注射を行います。初回の効果を見て、次回以降の注射の量を適宜決めていきます。
約80%の患者さんで症状の改善があるとされています。治療の効果には個人差があり、1回の注射でほとんどけいれんが起きなくなる人もいれば、定期的に3~4か月ごとに注射をする人もいます。
ボツリヌス注射の副作用
注射後の副作用の多くは一時的なもので、薬の効果の消失とともに改善していきます。薬の効果も4か月ほどで切れてしまうので持続することはありませんが、症状が現れて心配なときはご相談ください。
- まぶたが閉じにくくなった
- 目が乾いたように感じる
- まぶたが下がった
- 物が二重に見える など