2019年07月01日
入梅といっても、日中に真夏のような暑さが続いたり、肌寒い夜があったりと体調を崩しやすい日々が続いていますね。
反動でからだはとてもつかれやすくなっていますので、どうぞ無理せずお過ごしください。
さて、今回は市販の点眼薬についてのお話です。
ドラッグストアにいくと、つい市販の点眼薬コーナーをのぞいてしまいます。
いったい何が売っているのかな?みんな何を求めているのかな?と気になるからです。
疲れ目、ドライアイ、充血、ものもらい…多岐にわたって品ぞろえがあって、感心しますが、その成分にときどき???と思うこともあります。
もちろん、市販の点眼薬がわるいというわけではありませんが、どれにでも効くような感じに宣伝しているなぁ…と思ってしまうのです。
市販薬は、目薬に限らず、処方箋がなければ手に入らなかったものが、長期間経てその有効性と安全性が確認され、どなたでも使いやすく工夫されているものです。
目薬に関していうと…、簡単に言えば、「効きそうな成分が少しずつ濃度を薄くして何種類も入っている」という薬になります。
だから、いくらかは効きますが、しっかり効くとは限らないのです。
ⅰ)充血を取る!?
特に、市販点眼薬についていえば、注意しなければならない成分があります。
よく、「充血をとる」という言葉がありますね。
これは血管を収縮させて見た目で赤みをとっています。しかし、充血は何か炎症が起こって血管が拡張していることが多いので、血管収縮により充血が消失したように見えても原因が残っている場合は薬が切れたときにかえって充血が起こりやすくなります。いわゆる「リバウンド」です。
何度も使っているうちに、血管収縮の反応も起こらなくなり、常に真っ赤になってしまうこともあります。
ⅱ)「スッキリ」しない処方薬!?
また、市販の目薬に比べると、医院で処方された点眼は「すっきりした」感じがない、とよく言われます。
「もっとスッキリするものはないかねぇ」と言われると「う~ん…」と困ってしまいます。
「スッキリ」する市販薬に含有されるメンソール系、カンフル系といった成分は、処方薬には含まれることはほとんどありません。
人によって、特に炎症があるときなどは非常に刺激が強く、しみた感じが強くなってしまうからです。
むしろ、処方薬は「いかに刺激を感じないで長期にわたってさしていただけるか」ということを考えています。
個人的には、「スッキリ爽快!点眼」CMを眺めていると、スッキリ良くなりそうだな~と感じてしまいますけどね!
そのほかも、ものもらい用の市販薬などは、抗炎症成分、抗生物質が低濃度で含まれているので、よくなることもあるかと思います。しかし、改善しない場合はかえって耐性菌を作り、「効かない」目薬をただずっとさし続けているだけになってしまいます。
数日点眼してもきかない場合は、受診していただく方がよいでしょう。
防腐剤フリーのいわゆる人工涙液など、市販の点眼薬でも使っていて問題のないものもあります。特に花粉症の時など、点眼の前に「洗眼」する意味でも人工涙液は非常に有用です。
市販の点眼薬をご使用されていて、長期にわたって使っていても症状が改善しない場合は、ぜひ一度眼科を受診されてくださいね。
2018年08月07日
暑さのほかに台風の到来、今年の夏の気候の変動はめまぐるしいですね…(;´Д`)
胸が痛む報道が多い中、当たり前の日常が日々送れることをほんとうにありがたく思います。
そして、わたしたちは、自分のできることをできる限りきちんと努めていかねばならないと感じます!
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さて、今回は当院で行っています眼瞼けいれんの治療についてお話ししたいと思います。
先日、「涙がたくさん出るのですが…」という主訴で患者さまがおいでになりました。
「涙腺がつまっている(注・基本的には涙腺が詰まることはなく、鼻涙管のどこかが詰まっていることを示されている方が多いようです)と言われてるんだけど、全然つまっていなくて、ドライアイと言われた。でも、全然ドライアイの目薬をつけていてもよくならなくて…」
と困られていました。
よく聞いてみると、「電信柱に急にぶつかったりして危なくて!」なんていう症状もありました。
これらはすべて、「眼瞼けいれん」に伴うものであることが分かりました。
けいれんといっても、「ぴくぴくっ」とする程度ではありません。
自由に瞬きをすることができず、勝手に目が閉じてしまうので、「閉じている方が楽」と感じることが多いのです。
この「眼瞼けいれん」は、わかりやすくいいかえると、「瞬きのコントロールの異常」です。
脳にある瞬きをコントロールする回路の異常と考えられています。この異常はMRIなどには写りません。ある種の内服薬(睡眠薬や精神安定剤など)を長期で飲み続けていることがきっかけになることもあります。
また、まぶたに力が入ってしまうためにまぶたが閉じていることが多くなり、「まぶたが下がってきた」と思われることもあります。
中年期以降の女性に多く、女性は男性の2.5倍の患者数と言われています。
この方は、ボツリヌス療法、すなわちボツリヌストキシンを注射することでさまざまな症状が大幅に改善しました。
皆さんの多くは、疲れたりするとまぶたの一部がぴくぴくした経験があるかと思いますが、厳密にいうとこれは眼瞼けいれんではなく、「眼瞼ミオキミア」であることが多いです。
「眼瞼ミオキミア」はなぜ起こるかあまりよくわかっていませんが、眼精疲労やドライアイがきっかけで起こることがあり、それらの改善を促す点眼であったり、日常生活の見直し(例えば、PCなどの仕事が多い場合、適切な眼鏡をかけているかなど)をお勧めします。
また、この治療はよく美容業界では「しわ取り」治療に使われています。
長く使うことで折りたたまれてしまった(収縮した)筋肉をのばす(弛緩させる)方法に古くから用いられています。
当院では、このしわ取りの目的は施注しておりませんので、ご留意くださいませ。
2018年01月25日
1月は体調不良(自分もですが、子どもの急な病気は本当に困りますね…(*´Д`) )などで
休診が続きまして、大変ご迷惑をおかけいたしました。
患者さまには急な予約変更に対応していただき、みなさんなんと心が広く…と本当に安堵いたしました。
自分もしっかりと、この時期は特に体調管理には十分気を付けなければいけませんね(^^ゞ
さて、花粉症の季節がそろそろ参ります。
本格的な花粉シーズン到来の前からの「季節前投与」が推奨されます。
つらい症状が出てしまってからの投与よりも、その前から投与されているほうが明らかに重い症状になりにくいという報告があります。
今は眠くなりにくい飲み薬もありますし、点鼻薬も有効です。
ただし、内服だけでは目のかゆみは収まりません。
しっかりと点眼を続けてもらうことをお勧めします!
(見るだけでかゆくなりそうな画像を添付してしまいました(^^;)
2017年01月28日
まもなく二月ということで、今日はスギ花粉についてお話させていただきます(*゚▽゚*)
花粉症には初期療法というものがあります。
これは花粉飛散予測日(関東は2月15日頃)の約2週間前、
または症状が少しでも現れた時点で治療を始める方法です。
初期療法を行うと、花粉が沢山飛ぶ時期に、
●症状が出るのを遅らせる
●症状を軽くする
●お薬の種類の量が少なくて済む
といった利点があります!
眼のかゆみは、他の自覚症状よりもよく見られる症状です。
花粉シーズンが到来する前に是非一度ご相談ください(^0^)/
2016年10月13日
10月も中旬に入り、羽織るものがないと肌寒く感じる日が多くなってきて、もう秋なんだなぁ…と思う今日この頃です(*´-`)
最近の当院では、アレルギーによる
目のかゆみでお困りの方が
増えてきています…
アレルギーを引き起こす原因と言えば、
春のスギやヒノキによる
花粉のイメージが強いと思いますが、
実は秋にもそういった花粉による
アレルギーがあるのです(;o;)
秋の花粉はブタクサやヨモギが上げられて、
また、ダニによるアレルギーは
今の時期に増えてくるそうです(*_*)
他にもアレルギーの原因となる物質は
ハウスダストや動物の毛等…
たくさんあります。
自分が何のアレルギーがあるのかを知っておくと、
事前の対策や予防ができるかもしれません!
目がかゆい、充血する、腫れた等、
気になる症状があれば
早めに眼科を受診して下さい(*^^*)
当院ではアレルギー検査の採血view39を行っています!
一度に39種類のアレルギーの有無が少量の採血で分かります。どうぞご希望の方はお申し出ください。